揖保川左岸の切り立つ岸壁に船型状の光背を彫り、その中に等身大の地蔵尊が浮き彫りにされています。
かつて、県下の石仏を調査された文部省文化財専門委員の川勝博士は、「紀年名のあるものとしては県下で最古のもので、南北朝時代の優れた磨崖仏である」と推奨されています。
胸に知恵の宝珠を抱き、右手に錫杖を持った地蔵菩薩は、600余年を経た今も深い慈愛のまなざしで、煩悩に悩み苦しむ衆生を一人も見捨てず見守ってくださるかのようです。
たつの市教育委員会 新宮教育事務所 社会教育課 文化財係
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